先日訪れた「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展で、新しい分野のお仕事への意欲を掻き立てるインスピレーションを受けました。
展示されたドレスは息をのむほどに美しく、またそれぞれに解説の中にクリスチャン・ディオールの哲学や歴史を知ることができました。日本との関わりも紹介されており、和の要素が取り入れられたドレスは和服とは違う趣と絶妙なデザインで、しばらく立ち止まって見入ってしまったものもありました。
また立体的な展示方法は、ドレス自体の美しさを引き立てつつ、普段味わえない芸術空間を作り出していて、その世界にすっかり没入してしまいます。
展示の中にクリスチャン・ディオール氏の言葉がありました。
”I think of my dresses as ephemeral architecture, dedicated to exalting the beauty of the female body”
ドレスが「儚い建築」という表現は思ってみたこともありませんでしたが、デザイン性の高さという共通点や、建築物も一つ一つがオーダーメードと言われており、そして建築よりもドレスの使用期間はごくごく限られていると考えると、まさに「儚い建築」がぴったりだと納得し感動しました。
ファッションに関する通訳は今まで経験がありませんが、関わるだけで心が躍るようなファッションや芸術を伝えるお仕事に携われる日がいつかくるといいなと思っています。
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